経営判断材料のデータが十分揃っていると思っていない経営者は69.4%。経営者の意思決定におけるデータ活用と経営管理DXの実態に関する調査結果を発表
コラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE(ディグル)」の開発・提供を行うDIGGLE株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:山本 清貴)は、経営者419名に対して意思決定における経営データの活用実態と経営管理DXへの取り組み・課題に関する調査を実施し調査レポートにまとめましたので発表します。
◾️調査サマリー
- 意思決定の判断材料となる経営データに関して、「十分なデータが揃っている」と答えた経営者は21.7%のみ
- 経営判断の材料となる経営データの不足による課題は「経験や勘をもとにした意思決定になってしまう(判断に自信を持てない)」との回答が39.7%ともっとも多い結果となった
- 経営者の58.3%が「経営管理・経営データ活用」領域のDX優先度が高いと回答し10テーマの中でもっとも優先度が高い結果となった
- 「経営管理・経営データ活用」領域のDX優先度が高いと考える企業の中で、実際にDXに取り組んでいる企業は半数以下となる45.1%であった
調査概要
調査期間:2024年7月5日(金) 〜7月23日(火)
調査方法:インターネット調査
調査機関:自社調べ(調査サービスFastask利用)
対象者:下記条件全てに合致する回答者419名
- 23〜69歳の男女
- 役職が「経営者」
- 従業員数が「31名以上」(子会社がある場合は連結)
※本調査結果の比率は、小数点第2位を四捨五入しており、構成比の表示を合計しても100%にならないものがあります。
調査の詳細
・意思決定の判断材料となる経営データに関して、「十分なデータが揃っている」と答えた経営者は21.7%のみ
Q. あなたが事業評価や投資などの経営の意思決定を行うにあたって、判断材料となる社内の経営データ(経営指標や事業・各部のKPI指標の進捗状況やその背景など定量・定性情報を含む)は十分に揃っている状態ですか。あなたが意思決定を行う際に感じることとして、もっともあてはまるものをお選びください。(n=419)
意思決定を行うにあたって、判断材料として十分なデータが揃っていると感じている | 91 | 21.7% |
意思決定を行うにあたって、判断材料となるデータが一定程度は揃っていると感じている | 160 | 38.2% |
意思決定を行うにあたって、必要なデータが足りない(足りない+まったく足りない)と感じている | 131 | 31.2% |
意思決定の判断材料として、経営データを重要視していない | 34 | 8.1% |
その他 | 3 | 0.7% |
経営の意思決定を行うにあたって判断材料となる社内の経営データが十分に揃っているかを聞いたところ、「意思決定を行うにあたって、判断材料として十分なデータが揃っていると感じている」と答えたのは21.7%と2割程度であった。それよりも多かったのが「意思決定を行うにあたって、判断材料となるデータが一定程度は揃っていると感じている」で38.2%、「意思決定を行うにあたって、必要なデータが足りない(足りない+まったく足りていない)と感じている」で31.2%であった。
・経営判断の材料となる経営データの不足による課題は「経験や勘をもとにした意思決定になってしまう(判断に自信を持てない)」との回答が39.7%ともっとも多い結果となった
Q. 経営の意思決定材料となる社内の経営データが不足していると回答した方にお聞きします。経営データが揃っていないことによって、どのような課題を感じていますか。あてはまるものをいくつでもお選びください。(n=131)
経験や勘をもとにした意思決定になってしまう(判断に自信を持てない) | 52 | 39.7% |
的確な経営戦略・計画の立案が難しい | 40 | 30.5% |
従業員や各部のパフォーマンス・成果を的確に評価することが難しい | 37 | 28.2% |
スピーディな経営判断が行えず、対応が後ろ手になってしまう | 36 | 27.5% |
事業成長・拡大のための大きな投資判断を行えない | 33 | 25.2% |
現在の事業状況が正しく把握できない | 31 | 23.7% |
社内で意思決定ノウハウを共有できない | 28 | 21.4% |
資源の適切な配分が難しく、無駄が発生する | 23 | 15.3% |
事業のリスクやボトルネックに気づくことができない | 20 | 15.3% |
投資家や銀行など社外のステークホルダーへの的確な説明が難しい | 11 | 8.4% |
特に課題はない | 10 | 7.6% |
経営の意思決定材料となる社内の経営データの不足による課題を聞いたところ、一番多い回答が「経験や勘をもとにした意思決定になってしまう(判断に自信を持てない)」で39.7%、二番目が「的確な経営戦略・計画の立案が難しい」で30.5%、三番目が「従業員や各部のパフォーマンス・成果を的確に評価することが難しい」で28.2%であった。
・経営者の58.3%が「経営管理・経営データ活用」領域のDX優先度が高いと回答し10テーマの中でもっとも優先度が高い結果となった
Q. あなたのお勤め先で、以下のテーマや領域それぞれに対して、DXに取り組む優先度としてもっともあてはまるものをお選びください。(n=419)
DXで取り組む領域として、優先度が高い(優先度が高いorまあまあ高い) | DXで取り組む領域として、優先度が低い | DXで取り組む領域の候補に挙がっていない | わからない | |
経営管理・経営データ活用 | 58.3% | 11.7% | 16.2% | 13.8% |
人材育成 | 52.7% | 15.5% | 19.3% | 12.4% |
組織運営・働き方 | 52.7% | 14.6% | 19.6% | 13.1% |
顧客接点・カスタマーサービス | 50.8% | 17.2% | 18.1% | 13.8% |
請求・経費精算 | 50.6% | 18.1% | 17.9% | 13.4% |
営業・販売 | 48.2% | 17.4% | 21.2% | 13.1% |
人事・採用 | 48.2% | 19.3% | 20.0% | 12.4% |
法務・契約管理 | 41.8% | 22.4% | 21.2% | 14.6% |
製造・開発プロセス | 37.9% | 16.9% | 29.8% | 15.3% |
物流・配送 | 36.0% | 16.9% | 31.5% | 15.5% |
上記10テーマそれぞれに対するDXの優先度合いを聞いたところ、「経営管理・経営データ活用」領域については58.3%の経営者が優先度が高い(高いorまあまあ高い)と回答。10テーマの中でもっともDXの優先度が高い結果となった。
・「経営管理・経営データ活用」領域のDX優先度が高いと考える企業の中で、実際にDXに取り組んでいる企業は半数以下となる45.1%であった。
「経営管理・経営データ活用」領域についてDXで取り組む優先度が高いと回答した方の、実際の取り組み状況は下記の通り。(n=244)
DX優先度が高いかつ実際に取り組んでいる | 110 | 45.1% |
DX優先度が高いが取り組んでいない | 134 | 54.9% |
「経営管理・経営データ活用」領域のDXの優先度が高いと回答し、かつ実際にDXに取り組んでいると回答した方は半数以下の45.1%であった。優先度が高いと考えている企業でも、実際の取り組みまでは行えていない企業が54.9%と半数以上にのぼる結果となった。
参考)追加ヒアリング
調査結果を踏まえ、DIGGLEと関わりがある経営者を対象に、経営管理DXに取り組むにあたって抱えている具体的な課題についてヒアリングを行い17件の回答を得ました。経営管理DXに取り組む難しさとしては、推進できる人材の不足や、社内に現状のやり方のままでよいというカルチャー・意識が根付いている点、資金不足、効果測定の難しさなどが挙げられました。
経営管理DXの取り組みにおける具体的な課題(一部抜粋)
- 資金不足。現状維持の概念が根強い
- 推進する人材の不足、全社のITリテラシーの低さ
- 要点だけを捉えたデータの可視化ができる人材がいない
- 本社(グローバル)との整合性を取らねばならず、各国の最適化した展開が安易に進まない
- コストに対する効果算定が難しい
優先度は高いのになぜ経営管理DXは進まないのかについては、以下の対談記事もご参考ください。コラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE」の活用などをはじめ経営領域のDXに積極的に取り組まれている2社をお招きし、日本で経営領域のDXが遅れている背景や今後日本全体に取り組みを広げていくために必要なこと、などをお話しいただいています。
▼「優先度は高いのに進まない経営領域のDX〜マジョリティーを動かす大きな変革が必要〜」
データの引用について
本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は「DIGGLE株式会社調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。更に詳細なデータもございますので必要な方は下記お問い合わせ先までご連絡ください。
リンク先:https://diggle.jp/news/pressrelease/20241203/
調査目的
2024年5月に経済産業省が発表した資料によると、DX銘柄企業の取り組みの中でも経営領域のDX活動は全体の1割程度(※1)と取り組みの遅れが指摘されています。また「KPMGジャパンCFOサーベイ2023」の社内のデータ活用環境に関する調査(※2)では、「システムが分散しているため、提携業務で収集・利用するデータ以外のデータは収集できない、または収集に労力と時間がかかる」と回答した企業が49%と、約半数の企業で社内の経営データ活用が難しい状況である結果が出ています。
今回、経営者419名に対して、意思決定における経営データの活用実態や経営管理DXへの取り組み状況、取り込みにおける課題を明らかにすべく調査を実施しました。
※1: 経済産業省 第16回 産業構造審議会 製造産業分科会 資料4 製造業を巡る現状と課題 今後の政策の方向性(2024年5月22日)P.21を参照
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/pdf/016_04_00.pdf。
※2: KPMGジャパン 「KPMGジャパンCFOサーベイ2023」 4. 経理財務のオペレーション効率化とDX(デジタル・トランスフォーメーション) 図4-5を参照
https://kpmg.com/jp/ja/home/campaigns/2023/05/cfo-survey-2023.html
■コラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE」について
「DIGGLE」は「組織の距離を縮め、企業の未来の質を上げる。」をProduct Visionに、経営情報の一元化で予算を最適化し未来を最大化するコラボラティブ経営管理サービスです。予算計画の作成や、予算・実績の差異分析、見込管理、非財務指標の管理、レポート作成・共有などの経営管理業務全体をワンプラットフォームで行えます。経営情報をDIGGLE上に蓄積し、適切な権限設定とともに社内に流通させることで、余剰予算を可視化しスピーディーな再配分で生きた経営管理を実現します。
4分で概要を理解できる「DIGGLE」サービス紹介動画
■DIGGLE株式会社について
DIGGLE株式会社は、「Dig the Potential テクノロジーで、企業の成長可能性を掘り起こす。」をMissionに、予算を最適化し未来を最大化するコラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE」の開発・提供を行っています。今後成長が見込まれる経営管理市場を牽引する会社として、企業成長に貢献します。https://diggle.jp/company/about/
【会社概要】
会社名:DIGGLE株式会社
所在地:東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟22階 SPROUND
代表者:代表取締役 山本 清貴
設立日:2016年6月9日
事業内容:コラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE」の開発・提供
URL:https://diggle.jp/
【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
DIGGLE株式会社 広報担当宛
pr@diggle.team
080-4740-7189(上砂かみさご)/070-1306-6893(嶋田)