半期のタイミングで期初計画を見直す 予実管理tips#9
DIGGLEアンバサダーの青木です。
予実管理について、10回シリーズでみなさんにtipsを共有していければ幸いです。
第9回は、”半期のタイミングで期初計画を見直す”です。
期初計画はいつから立てますか?
期初計画は、皆さんの会社ではいつ頃から立て始めていますか?
会社の規模にもよるかと思いますが、例えば私がいた前職のリクルートなど、期初計画の素案設計のスタートは、だいたい期初が始まる6ヶ月前の10月でした。それを12月までに大枠を固め、年明けに承認し、2月ごろに確定する。そうして出来上がった計画を4月から期初計画として進めるんですよね。
つまり、もう期初3ヶ月も経つと、既に計画を乖離するところがたくさん実業で出てくるわけです。ですから、半期に一度は、修正計画として見直す必要があります。計画と実際の乖離を一度棚卸しすることで、より計画の精度も上がります。
どこが計画通りに進捗していて、逆にどこが想定できなかったのかを改めて振り返ることで、計画策定のプロセスも改善されていくわけです。
ですからほとんどの会社では半期に1度計画の見直しをされているのではないでしょうか?
計画の「形骸化」を防ぐ
期初計画を見直す理由は上記の通りですが、実は計画が実業と乖離することの一番の弊害は、計画の形骸化だと思っています。
事業はこの計画を元に基本的に全ての意思決定を行いますよね。そして計画を元に予実差を分析して報告しているわけです。ということは、その計画の信ぴょう性がなければ、何のためにこの計画を追っているんだっけ?ということになり、向かうべき目標が宙に浮いた状態になるのです。それでは組織は戦略を実行できないですよね。それどころか、いつまで経っても、組織として決めたことはちゃんとやりきる、という文化が根付きません。期初計画は経営者の「意志」を込める(予実管理tips#1)でもお伝えしましたが、計画とは事業としての意志表示です。
ですから、意志を改めて伝えるためにも、見直すことが重要なんですね。
半期で計画が見直される、ということは組織にとっても、よいきっかけになります。前半が少し進捗が悪くとも、あらためて気を引き締めていこう、と、リフレッシュされることもありますし、組織として計画を再度意識するタイミングでもあるからです。形骸化を防ぐためには、なにも半期でなくてもよいと思います。当初の計画に比べて大幅に変わる場合は、3ヵ月に1度で臨時的に修正計画を出してもよいわけです。
計画の見直しのタイミングを組織としてうまく活用することが何より大事だと思います。
皆さんも、ぜひ期初計画を形骸化させないためにも、期初計画の見直しを行ってみてくださいね!
著者プロフィール
株式会社Loveable 代表取締役 青木想
2007年3月 慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、同年4月に株式会社リクルート(現リクルートマーケティングパートナーズ)に入社。計数管理、事業戦略立案から法務、総務業務、サイト設計など、リクルートの企画職を9年間経験。その後2016年6月から外資系金融機関の営業職へ転職。初年度新人コンベンションで1387人中3位、女性営業マン1位を獲得。MDRTに該当。2018年2月に株式会社Loveableを設立。主にミドル〜レイターステージのベンチャーの1→100を支援する経営企画として、収支管理、KPIマネジメントから業務フロー改善、営業組織の型化などのサービスを展開。